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初代三題噺王は笑福亭笑利さん!~落語とビジュアルアートのアニュアーレ決勝

初代三題噺王に輝いた笑福亭笑利さん(右から2人目)と絵画部門最優秀賞の久保美紗樹さん(同3人目)。右は偕成社・西川稔氏。左は笑福亭仁智会長。

 若手落語家が創作した三題噺と、それらを題材に製作した優秀な絵画を顕彰する「落語とビジュアルアートのアニュアーレ」の決勝ラウンドが19日、天満天神繁昌亭で開かれました。落語部門の最優秀賞には笑福亭笑利さんが選ばれ、「初代三題噺王」に輝きました。優秀賞は予選ラウンド1位通過の桂小鯛さん。

 また、絵画部門の最優秀賞は、桂米輝さんの噺を題材にした奈良県三郷町の久保美紗樹さん(19)。優秀賞には大阪市の立脇桃子さん(20)と大阪府吹田市の清水夏海さん(20)=3名とも専門学校生=がそれぞれ選ばれました。

 同イベントは、昨年9月に3つのお題を与えられた入門20年目までの落語家8人が、10月17日に大阪市北区の大淀コミュニティセンターで開催した予選ラウンドで三題噺を披露。それらをネット上で公開し、噺からイメージした絵画を一般から募集。優秀な絵画には絵本化のチャンスが与えられるという夢のプロジェクト。アニュアーレとはイタリア語で「年1回」をさします。

 初代三題噺王に輝いた笑利さんは、「リモコン」「モータープール」「離婚」を題材に、離婚式で夫婦を糾弾する牧師を面白おかしく描きました。「予選ラウンドから内容を変えるか悩みましたが、思い切って変えてよかったです」と喜んだほか、自作の噺が絵画になったことについては、「素直にうれしい。自分が想像していた世界以上のものが描かれ、新たな発見もあった」と話していました。

 一方、絵画最優秀賞の久保さんは高校時代から落語を聞いていたそうで、「落語と絵の世界が交わる貴重な機会に出させていただき、大変光栄です」と喜んでいました。