第15回繁昌亭大賞に桂よね吉が選ばれる
入門25年以下の上方落語協会所属の落語家に与えられる第15回繁昌亭大賞と奨励賞を決める選考委員会が21日、大阪市内で開かれ、大賞に桂よね吉、奨励賞に笑福亭由瓶、また、特別賞に桂紋四郎が選ばれました。
大賞のよね吉は平成7年12月、桂吉朝に入門。委員会では、8月の独演会や11月の花形若手ウィークでの華のある高座が高く評価されました。奨励賞の由瓶は平成9年10月、笑福亭鶴瓶に入門。同じく委員会では、生の舞台を大事に活動している点が評価されました。また、紋四郎はコロナ禍における配信の重要性を真っ先に提唱。YouTubeライブ配信やオンライン繁昌亭へと導いてくれたことから、委員の皆さんから「特別に表彰してはどうか」との声が上がり、今回の受賞となりました。
委員会後の記者会見で、よね吉は「ありがたいです。舞台人にとって、これからもどうなるかわからない状況の年の最後に賞をいただけて、皆さんと一緒に生き残っていきたいなという勇気をいただきました」、由瓶は「賞には縁がなかっただけに喜んでいます。ここからスタートだと思って頑張りたいです」、また、紋四郎は「配信をやることでお客さんに親近感を持ってもらえました。これで上方落語がブームになればいいなと思います」と、それぞれコメント。
協会会長の笑福亭仁智は「よね吉さんは色気があって、雰囲気を醸し出しているというか、大物感がある。由瓶さんは独特のキャラでネタを引き寄せる才能がある。紋四郎さんは私たちが配信や映像を通した落語の新しい見せ方を模索している今、そのきっかけを作り、貢献してくれた。コロナ禍のなか、ちゃんと選んでいただけて良かったと思います」と、受賞者と選考委員の皆さんをねぎらっていました。
受賞記念落語会と表彰式は、来年3月1日(月)午後6時半から天満天神繁昌亭で開催いたします。